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2008年7月24日 (木)

銀塩プリントの復権

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昨日、業務用プリント機の最大手ノーリツ鋼機から、次世代銀写真プリント機が発表になりました。最大の売りは、640dpi/12bit と超高解像度/高出力階調でデジタルデータをレーザー光線で銀塩ペーパーに出力するところかな。

今までの機種では、300dpi/8bit出力が普通でしたから、そのハイスペックぶりはデジタル写真に詳しい人であればいかに凄いか理解出来ると思います。 

640dpi出力の売り: 今までは2000万画素クラスのデータだと、A4程度のプリントでもオリジナルデータをリサイズ(スペックダウン)してプリントせざるを得なかったんです。 それが640dpi出力だと、EOS-1DsⅢでも未だ画素数が足りない! ピクセル等倍で出力したプリントの、「線の細さ、画像の緻密さ」には鳥肌が立ちました。 もちろんたとえ1000万画素クラスのデータでA3に出力しても、1インチ当たり640ものドットで露光するんで「線の細さ」は実感出来ましたよ。一般的に人間の目って300dpi以上の解像度があってもその差が見えないんですって。 でも、理屈抜きで、絵の滑らかさや、緻密な描写ってのは、何となくだけどわかるんですよ。

12bit処理のメリット: プリント時に色や露出の調整幅が広がるって事かな。 ポジやネガに拘って撮ってる人でも意外と知らないんですが、銀塩ペーパーって実は8ビット強しか再現幅がないんです。(注:私の経験値であり、正確に公表されたデータでは有りませんのであしからず) だから、実はデジタルだけじゃなくフィルム(銀塩モノクロの階調は別ですよ)だって実はそのポテンシャルを出し切る紙メディアは無いんです。それでも、ペーパーの性能ギリギリまで引き出すって意味では12bitである価値は十分あるんじゃないかな。

インクジェットって、シャドーの階調がきちんと再現されないし、黒いインクの多く乗った部分の光沢感が不自然で、やっぱり不満。 画材紙系のインクジェット用紙の風合いもステキだけど、絵を選ぶんですよネ。 

だから私は『デジタルデータでも銀塩ペーパー出力』に拘って来ました。 一般ユーザーが見捨てた「カラーフィルム」は、「価格アップ、ラインナップ縮小」の波が止まりません。 プロラボの事業廃止も続いています。 「写真」に拘りを持つ人が、かつては当たり前だった「安くてキレイな銀塩プリント」をもっと使ったり、アマチュア層に啓蒙しないと、やがては「銀塩カラーペーパー」も市場から消えてしまうでしょう。 どんどん撮って、どんどんプリントしましょうよ。

少し硬い話になりましたが、銀塩写真関連の明るい夢の有るニュースは久々だったんで。 

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コメント

やはりノーリツでしたかー。
640dpi出力、12bit処理...。
うーん、とうとうここまできましたか。
いや、やっとという感じでしょうか。
デジタルカメラは日々進歩しているのに、プリンターが追いついてなかったですもんね。
一度、そのプリントを見てみたいです。
ほんと、夢のあるニュースです!

投稿: MAR | 2008年7月24日 (木) 04時23分

MARさん こんにちは。

最終「紙」になってこその「作品」ですから、アウトプット機には拘りたいですよね。

カラーマネージメントが効いてない Windows Internet Explorer に表示される写真じゃ、MARさんの本当の意図が出ないですから、、、是非今度プリントしましょう。

最終プリントアウトまで自分でコントロールできるデジタルって、モノクロ写真を自分で焼くのに近い楽しみがありますよね。

フィルムとデジタルの両方を存分に堪能出来る時代にあって、アワセですね!

投稿: Hoshino | 2008年7月24日 (木) 13時57分

銀塩でもデジタルでもプリントされたものが「作品」と呼べると私も感じます。
銀塩中心の私こそ拘らなければいけないのかもしれませんが、現在ではほとんどプリントしていません。
Hoshinoさんの言葉、耳が痛いです。
ではまた。

投稿: 蔵人 | 2008年7月25日 (金) 22時49分

蔵人さま こんにちは。

選択肢の無い世の中ほど、味気無いモノは無いですよネ。WindowsがあってMacやLinuxがあるから切磋琢磨の道が続く。デジタルカメラとフィルムカメラが併売されなければ写真もツマンナイですよね。
そして、プリントもインクジェットがあって、銀塩があるから意図に応じて使い分けられてイイんです。
一応誤解無き様に言いますが、私はインクジェットプリントにもコダワリがあって、プリント用紙ごとにプロファイルを作って出力してます。実は、この管理に大変な労力と時間(お金も)がかかるんです。だから、お店でプリントした方が一般的には良いんじゃないかと思います。そのエネルギー、撮影に向けるべきですからネ。

フジ、コダック、DNP(旧コニカ)、、、現在銀塩感材を生産しているのは3社のみ。(極少量を生産しているメーカーの商品はOEMですから)この3社が9月までに銀塩ペーパーの値上げを表明してます。(既に値上げしたメーカーもあります)
それでも採算性の悪化は止まず、フィルムも含めて「ブランドは違えど中身は同じ」なんて笑えない事態にもなりつつあります。(詳しくは言えませんが、、)

私達、アドアマ層こそが、メーカーを応援する意味でも銀塩プリントをしないとネ。メーカーも商売ですから、売れない物は供給しないですから。

投稿: Hoshino | 2008年7月26日 (土) 11時40分

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