« 14夜の月 | トップページ | 野良猫の肖像 Ⅸ »

2008年9月15日 (月)

名月

Imgs1391

(EOS-1DsⅢ+EF50mmF1.2 20sec F5.6 ISOI200 三脚使用)

フィルムがメインだった時代にISO800クラスのポジを使うのって、よっぽど特殊な分野の撮影に限られていたんですよね。極論を言えば「記録用」だったハズです。

確かにキヤノンで言えば5D、ニコンで言えばD3,D300以降のデジ一であればISO800も常用可です。高感度でなければ撮れない「絵」が普通に撮れるようになったのも事実ですし、大嫌いな(私だけ?)三脚を使わなくても明るいレンズさえ1本持ってれば、高いカメラなんか買わなくても夜だって普通に撮れちゃう。

僕も初めて5Dを入手した時には、ISO640(実効感度は800有る)で歩留まり30%で撮れる夜景に、「これで三脚ともサヨナラだ」って本当に感動しました。物理的に三脚が使えない(人通りが多いとか、足場が不安定とか)シーンでも「夜が撮れるようになった」んですからネ。

先日MARさんと話してて、「デジカメは、夜が妙に明るく写るから、それが不自然で嫌なんです」って言ってました。実に確信を突いた一言を、彼は時々サラッと言うんですよ。

感度を上げれば「肉眼では捉えられない様なホンの少しの光でも集めて来る」んです。最新デジカメって言ってもCMOSセンサーなんて所詮「光を電気信号当に換算するだけの機械」ですから、ゲインを上げれば当然見た目よりも明るく写る(換算する)んです。(そもそもデジカメにおける感度って「目安」に過ぎないと思います。同一メーカーでさえ機種や年代によって微妙に違いますから。) だからと言ってアンダー目に撮れば、今度は「撮りたい物」が見た目通りに「暗い」ので当然絵にならないですよね。

逆に「明るく写る夜」に着眼して、デジ一黎明期から全く新しいジャンルの写真を開拓して来た作家さんもたくさんいらっしゃいます。

でも、そうじゃなく普通に表現したいのに、「夜が妙に明るく写る」って事の裏にこそ、実は重要なヒントが隠れてるんです。

「その写真、夜である必要がありますか?」

写らないモノは、写らないんですよ。

僕らが撮りたいのは「写真」ですよね。 機械の性能や機能に振り回されずに、被写体を「感性」で見つめて下さい。 夜は暗いし、雲だって流れるし、被写体だって動くんです。

でも、だからこそ「夜」なんじゃないかな。 

|

« 14夜の月 | トップページ | 野良猫の肖像 Ⅸ »

コメント

流石Hoshinoさん、中秋の名月を物にしていますね。
一昨日の私は散々でした、月は出ていたのですが、思いのほか雲が掛かり期待した月光は無いためかなり厳しい条件でした。
快晴ならば、月明かりで何とか撮影できるたかもしれませんが、天気ばかりはしかたありませんよね。
デジイチ全盛のこの時代に三脚も持たずフイルムで月夜の猫を狙うなんて無謀かもしれませんが、厳しい条件ゆえ機材を含め良い勉強になりました。
ではまた。

投稿: 蔵人 | 2008年9月15日 (月) 21時37分

こんにちは。
カメラのお話だったので、ちょっとご相談です。
私のようなものがHoshinoさんに相談だなんて自分で笑っちゃうんですが(笑)。
今使っているカメラが今ひとつ不調なので、思い切ってデジイチを購入しようかな、と考えてます。
素人ですし、ウン十万もする高価なものはとても買えませんけど、キスデジとかも調べてみるとそこそこいい値段がするので(私にしては高価です^^;)・・・。長く愛用できるものをと思っています。
最新機種には拘らないのですが、最初はレンズキットで買ってみて、また貯金して室内用と野外用(もちろん猫撮影)のレンズを(私に手が届く範囲のものを)購入するのがいいのかな?なんて考えているんですけど。
製品仕様を比較してみても、知識がないゆえ(汗)、特に違いがわからず・・・。悩んでしまいます。おススメ機種とかポイントとするべきところってどこでしょう。

「夜が明るく写る」で思い出したのですが、普通にコンデジでズームせず4~5m離れた場所から撮影すると、実際に見てるより、被写体が小さく写るのはなぜですか?
あ、笑わないでくださいね。笑ってもいいですけど(笑)。

投稿: kayo | 2008年9月15日 (月) 23時31分

蔵人さま こんばんは。

月光で撮るとなると15~30秒の露光が必要ですね。私がフィルムを使ってた時は、RDPを1絞り増感して撮ってました。いずれにせよ小型三脚は必須ですね。
ベルボンの「シェルパアクティブ」がオススメですよ。約800グラムと軽量なのと「実際に使える」んですよ。軽量三脚は使い物にならない物が大半ですが、これは一眼レフ+85mm位までいけます。価格も1万円弱ですし、いざというときの「お守り」としていつも持って行けるギリギリの大きさ、重さですから。(実際に私のアフター5の撮影時の必須アイテムです。)

今回のエントリーは蔵人さんと「ねこきこう」の早川さんとのやり取りを見て書きました。何らかのヒントになれば幸いです。

投稿: Hoshino | 2008年9月16日 (火) 00時13分

kayoさま こんばんは。

一押しはkissX2レンズキットですね。(出来ればダブルズームキットの方が後で買い足すより安く済むのでオススメですが、、、
多少価格が高くてもレンズに手ブレ補正が付いてる物がイイです。ファインダーがブレないので撮って気持ちが良いんですよ。ボディーの手ブレ補正よりピントも合い易いですから。
ウインクデジタルhttp://kakaku.com/shop/5/PrdKey=00490111110/で税込み7万弱です。
(ダブルズームキットで8万7千円くらい)
どうしてもヨドバシカメラ等で買うんだったら他社の同等品が発売になった週末の夜とかのタイムセールが狙い目です。1万円引きとか、ポイント20%とかで売ってます。
これにEF50mmF1.8(1万円弱)を買い足せば室内もOKですよ。(このレンズ、フィルターもフードも別売ですが不要です。両方で3千円ほどしますが、レンズの構造上必要ないです。)
もちろん自分でも両方とも使ってます。
そうじゃなきゃ薦められませんから。

どうしても予算が足りなければニコンD40のレンズキットっていう選択もありますね。手ブレ補正が無いのが不満ですが、安いですからね。でも、長く使うんだったら無理してでもKissX2ですね。
ちなみに銀座の展示の時の写真、前の前の型のキスデジで撮った写真が何枚かあったんですよ。価格が10倍の1DsⅢって言うカメラで撮った写真と見分けが付く人なんて1000人に1人位しかいないんじゃないかな。
じゃあ、なんでこんなに価格差があるかって言うと、一言で言えば「運動神経の差」と「道具としての使い勝手」かな。絵に関しては大差無いです。

コンデジの画像の大きさに関して言えば、多分液晶画面を見ながらじゃなくて、ファインダー(覗き窓)を見ながら撮ってませんか?だとすれば、実際より15%程広い範囲が写る(小さくなる)ハズです。これは、実際に撮影するレンズとファインダーのレンズが別になってっる構造上の問題です。大きさどころか、写る範囲(特に上下)もずれてますよね。構造上の問題なんで故障じゃないです。キスデジでも10%程広い範囲が写ります(ファインダーで見えない部分が一回り広く写る)が、上下の範囲が撮影距離によってずれる現象は無いので楽ですよ。

スイマセン、なかなか文章じゃ上手く伝えられないですね。
ご遠慮なく何なりとご相談下さいね。

投稿: Hoshino | 2008年9月16日 (火) 01時13分

Hoshinoさん、今晩は、はじめまして。
きじむなあと申します。

私も群馬県高崎市の出身(現在は沖縄在住です)で、ブログ村の地域ブログからHoshinoさんのブログにたどり着きました。
私は、最近になってKissX2を購入してデジ一眼を始めたばかりの超超初心者なのですが、猫写真を中心にブログを始めています。
Hoshinoさんの写真を拝見して、「こんな猫の写真、表現があるのか」とまず感嘆しています。「名月」いいですね。月を見てるんでしょね、この猫の息遣いが感じられるような気がします。
これから私も、Hoshinoさんなどの写真を見させてもらいながら勉強が出来ればと思います。
最後に、事後通知で申し訳ないのですが、リンクを張らせていただきました。ご了承いただければ幸いです。
http://blog.goo.ne.jp/kijimuna5963/
です。
失礼します。

投稿: きじむなあ | 2008年9月16日 (火) 05時09分

きじむなあ様 こんにちは。はじめまして。

私はもう東京での生活の方が長くなってしまいました。でも、他所から来た私にだからこそ「東京湾」の良い部分が見えるんだと思います。 東京の人はあえて沖縄とか瀬戸内海にわざわざ猫の写真を撮りに行きますからね。 私にとっては、東京が「旅先」みたいな感じなんですよ。

↑で書いたオススメ機材を使ってらっしゃるんですね。 こういう機材の解説って、実は沢山の人が望んでるんですよ。 これからもまだ写真を始めたばかりのきじむなあさんの視点で、機材の解説記事を書いて下さいね。

そうそう、「東京 猫語り」のH2も写真を始めて未だ1年半なんですよ。それがこの半年位であそこまで上達したんです。もちろん理由があります。

「良い物を、素直に良いと認められる才能」

があるからなんです。

これって意外と皆さん実践出来ないんです。人間である以上「負けたくない」って思うのは当然ですよね。でもその思いを「負」のパワーにしか変換出来ない人が多いんです。
否定したり、無視したりと。 そうじゃない「良いですね」って素直に受け入れて、そして自分の中で砕いて、己の財産にする。 これこそが写真上達の秘訣なんですよ。

きじむなあさんも自分の目を信じて、良い写真を沢山見て下さい。 そうすれば、1年もすれば「光」が突然見えてくると思います。

昨年の11月に「沖縄県立南部医療センター・こども医療センター」内のギャラリーで写真展をやらせて頂いたんですよ。「オキナワグラフ」に寄稿して欲しいとのお話もあるんです。次回大きな写真展が開催出来たら、また沖縄での展示も出来たらいいなって思ってます。

リンクありがとうございます。こちらからも貼らせて頂きました。

投稿: Hoshino | 2008年9月16日 (火) 14時23分

Hoshinoさん、ありがとうございます。

>「良い物を、素直に良いと認められる才能」

なるほど! 私もこれから、いいと思える写真をたくさん見て、少しでも上達できるように頑張りたいと思います。

これからもよろしくお願いします。

投稿: きじむなあ | 2008年9月16日 (火) 17時04分

Hoshinoさん、こんばんは。「のらねこ物語」今日注文させて頂きました。楽しみです。

高感度撮影の綺麗な絵ってソフト的にいかにも作りましたって感じがします。各メーカーこぞって綺麗な絵作りに励んでおられるようですがそんなにノイズって気になるんでしょうか?粒子の粗さを逆に上手く使った作品ってフィルム次代はありましたよね。雨の日、夜の都会、ヘッドライトや信号機の光に照らされたアスファルトの濡れた路面等など素敵な写真を以前見ていいなぁって思いました。
あっそうか!ソフト的にもノイズを加えるってのがありましたよね・・・(笑)

とりあえず僕には3ODで今のところ間に合ってます、ISOも800までが限界ですが特に不満はありません。でも50DのAF9点クロス測距は捨てがたいです(^^)
あと知り合いが5Dの後継機を買うそうで5Dをキタムラの下取り価格で譲ってもらえそうです(8~9万ぐらい)これって買い!ですか・・・?

投稿: taka-fukuyama | 2008年9月16日 (火) 21時05分

きじむなあさん こんばんは。

これから外の猫を撮影するには良い季節ですから、沖縄の外猫をドンドン撮って拝見させて下さい。「他所から来た地元の人」にしかない着眼点や発想ってあるんですよ。それさえ見つけちゃえば後はひたすら撮るだけです。
撮って、ダメで、凹んで、そして時々ほめられて、嬉しくて、上手くなる。ステキな人生だと思いませんか?

こちらこそ今後とも宜しくお願いいたします。

投稿: Hoshino | 2008年9月16日 (火) 22時27分

早速の返信ありがとうございます!
紹介してくださったお店、安いですね。。。。
私が見てたお店ではkissX2が10万以上したので、若干引いてたんですが(苦笑)。
そこで、検討していたのがまさにニコンのD40もしくはD60だったのですが、Hoshinoさんのアドバイスにより、ちょっと無理してでもKissX2のダブルズームセットにすることにしました!
今日またカメラが不調で、一時間分撮影した外猫たちの写真が消えたので、怒りに任せて、早速カートにいれてきました(早いっ・(笑))。
届くの楽しみです!
あ、記録メディア注文するの忘れました・・・(まさに今思い出しました!アホアホ)。
また、買いに行ってきます・・・^^;。

投稿: kayo | 2008年9月16日 (火) 22時58分

takaさん こんばんは。

今回のアルバム、渋いですね。
何か燻されて熟成された感じがします。
尾道なのにH2やMARが撮った東京のような、そんな感じがしました。
どうも瀬戸内って言うと「綺麗」に撮ろうという作為が見えて興醒めなんですが、takaさんの今回の写真は良い意味で普段の尾道です。普通に電線ばかりで、ゴチャゴチャしてて、逆に安心してみていられます。

デジイチのノイズ云々って、確かに20DやD100の時代には問題だったんです。それは、「パターンノイズ、縞ノイズ」ってデジタル特有の絶対に許容出来ないノイズだったからです。シャドー部にシマシマが出ちゃったら、それは明らかに「ノイズ」なんですよね。

今は少し事情が違うと思います。
「ノイズ」や「ボケ」って、たとえ写真の事をあまり知らない人でも一目瞭然のアラなんです。だから云々の議論になり易い。だからメーカーも販売戦略で謳い文句にしているんです。

私は輝度ノイズや色ノイズに関しては現状で全く不満はありません。感度上げりゃノイズも出るし、A3にプリントしてもそんなの全然気にならないし。

モニターでピクセル等倍でノイズの多少を鑑賞するために写真を撮ってるんじゃないですからね。

まぁ、少ないに越した事は無いですが、最近の過剰補正には付いて行けません。私は常時OFFです。キヤノンに限って言えばOFFが一番写真として良い。あっ、ノイズお宅さんはONにして下さいね。写真は薄っぺらになるけど、ノイズは見事に消えますから。

5Dの中古、どうでしょうかね。
絵に関して言えば多分5DⅡより現行5Dの方が「写真っぽい」と思いますが、その固体の程度がわかんないんで何とも言えませんがね。 50Dの新品の方が長い目で見て良いとも思いますよ。今のtakaさんのレベルだと、現行5Dのタイムラグに多分閉口しますよ。僕らは訓練(?)で一呼吸早めにシャッター押すなんて無駄な努力してますが、、、秒3コマしか撮れないのもしんどいですよ。

投稿: Hoshino | 2008年9月16日 (火) 23時07分

kayoさま デジイチデビューおめでとうございます。 此処は、私の会社の近くにあるショップなんですよ。 知らない怪しいお店は紹介できませんからね。 ボディーやレンズキットに関してはこの手の店の方が圧倒的に安いですね。 レンズはヨドバシとかのポイントUP時が狙い目ですよ。

1200万画素あるんで、ブログには過剰スペックですが、発想を変えて「トリミング」も考えて撮影したら面白いですよ。逃げ猫さんだったら無理に距離を詰めずに小さめに撮るんです。後で倍にトリミングしても600万画素もあるんですから!トリミングはダメとか言う意見もありますが、トリミングを前提の撮影はアリだと思います。

次は、50mmF1.8がオススメですが、ダブルズームを使ってみて、「ズームのどの焦点距離(何ミリか)での撮影が多かったか」の統計を取ってみて下さい。 自分でも気が付かなかった『自分の心地よい視角』がわります。例えば100mm位の写真が一番多かったとか。 そしたら、その長さの単焦点レンズを買って定番レンズにすると良いですよ。 これがまさに『自分の絵』なんです。
ちなみに私は300mmと50mmが多いんです。

kayoさん、暴走タイプとお見受けしましたので、くれぐれもデータのバックアップだけは抜かりなく!

パソコンにデータをコピーしますよね。これってバックアップじゃなく「移動」なんです。 パソコンに落としたデータを外部のメディア(外付けハードディスク)にコピーして初めてバックアップなんです。出来ればDVDにも焼いて欲しいですね。常にパソコンの外に2つコピーが無いと危ないです。

写真って、どんなに気軽に撮ったものでも、もう二度と撮れない一瞬なんです。ましてや大切な者達の記録ですからね。

投稿: Hoshino | 2008年9月18日 (木) 14時16分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 14夜の月 | トップページ | 野良猫の肖像 Ⅸ »